2014年5月7日水曜日

子ども科学館で「まが玉づくり」制作指導            3日間はきつかった



当日の朝の科学館階段
伊勢原子ども科学館では、ゴールデンウィーク中、子ども科学館フェスティバルが開催され、その中で、今年初めて、「古代の技術に挑戦!」と名打った工作教室「まが玉づくり」が取り入れられた。制作指導者として、いせはら歴史解説アドバイザー有志がつくっている「まが玉づくりの会」にお声がかかった。

歴史と工作では、目標が違うかもしれないが制作指導姿勢は同じで良いであろう。そんなことで、全3日間の制作指導に出張った。計画では、一日100名の子ども達を対象にし、指導者は10名程度である。正直な所、3年間、三之宮神社での指導体験からすれば、幼児から生徒まで幅広く扱う3日間の指導はきついとは思ったが、科学館の担当者には「ISEHARA・おもてなし隊」の事業で、一方ならぬお世話になっているので、恩返しのつもりであった。さらに、彼の為にも、この事業は成功させたいと願ってもいたからである。

実際、この疲れは一日後の7日に出た。熱と咳と頭痛と吐き気で、半日ベットに横たわっていた。

11日(日)には大山登山があり、14日(水)には町内会のゴルフコンペがある。体力と集中力、意欲に不安が出た。しかし、23日寝れば治ると言うバカな信念がある。

科学館での「まが玉づくり」指導の結果は、「我が人生最大の幸福な3日間」となった。これぞ「ISEHARA・おもてなし隊」の「おもてなし精神の神髄の体験」できたと一人感激できたからだ。
初日の打ち合わせ

何故か。


第一に、参加者が神社のお祭りにやってくる親子、孫子と一寸違うような気がしたこと。様々な科学館のイベント内容を選別して、「まが玉づくり」を狙って参加する方々が多かったことである。全ての参加者とは言わないが、親御さんの中には、まが玉の歴史内容やと当時の工作方法などに興味をもち、突っ込んだ質問をしてくるなどである。こういう方々を集めて、「まが玉教室」を開催したくなった。

第二に、ゴールデンウィークには海外まで出かける親子が多い中、何らかの事情で、遠出できない親子の受け皿になっていたこと。例えば、パソコンを抱えた父親に連れられてやって来た子、孫子、3人を預かってやってきた5人組、母親がペルーという二人の兄弟、乳呑児を抱き、3人の子を連れてやってきた若夫婦など、自分らの現在の状況で楽しめる最高の場所が科学館だったらしい。

途中から、このことに気づき、楽しい「まが玉づくり」の展開だけを考えた。


最終日の制作指導風景
一つは、年齢にあった工作能力が、どの段階かを最初にしらせ、親子共に無理な完成品を狙わないようにする取り組みである。親が「ああしろ、こうしろ」と言っても出来ない子は泣きだしてします。そうなったら子供には地獄である。折角のゴールデンウィークが楽しくない。

そんな時は、親御さんにも作業を手伝わせる作戦を取った。結果、作品に凝ってしまい、なかなか帰らない父親まで出現した。そんな父親を母と子は自慢げに胸を張っていた。


二つ目は、出来上がった作品を大袈裟に誉めること。例え、モデルと遠く離れてしまった作品でも、誉める所は沢山ある。人と違う事を誉めればいい。今回「まが玉づくり」のヒットは最後の磨きである。『爪磨き』を使用すると言う担当者の工夫が、素晴らしい光沢を引きだした。この光沢を誉めればよい。


結果は、ニコニコと帰ってゆく。


高校生のテーマ館もあった。

 
三つめは仲間との連携である。帰りかけた子を見つけたら、作品を見せてもらい、例の「誉め作戦」を展開する。あちこちで、拍手が起こったり、ニコニコ振り返りながら部屋を出て行く子が多くなった。


傑作は、「鏡」の持ち込みであった。指導者の我々が知らない間に作業部屋内の鏡が置かれていた。それで、出来上がった「まが玉」を首にかけた自分の姿を喜んでもらおうと言う仕掛けである。これは「まが玉づくりの会」という組織を最高のものにしようという意識が無ければできない業である。組織のたまものと言っても過言ではない。
鏡が出て来る前は、スポーツ表彰式のメダル掛けの真似をして、一人が人間カラオケで音楽をやり、一人が首にかけてやると言う事をやってみた。これは殊の外、子ども達は嬉しそうだった。こんなことも、きちんと代表がいて、意思統一ができた組織でなければ思いつかないであろう。

論文のように長くなってしまったが、今回の「まが玉づくり」の参加者は、一日平均100名の子ども達と、それと同程度の引率者がやってきた。指導者一人、3日間で50人以上の子ども達に対応したことになる。そして、その実践内容は、上記のような「おもてなし」中心の取り組みであり、参加者の満足げな、笑顔のオンパレード現象を創出できたことに大満足なのである。

「ISEHARA・おもてなし隊」のこれからの有りよう目標にしたい。



 

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