特に、私にとっては、この1年、いかなる時でも、一緒に頑張って下さった仲間との絆が感じられ、これからの老いの生き様の励みになりました。今年も、希望を持って、若い世代に活動を繋げながら、励んでゆきたいと思っています。
この心情を、次の「かいだん」と言う一篇の詩歌で皆さんにお伝えします。
この詩歌は、「I・おもてなし隊」会員の飯田美枝子氏(神奈川教育臨床研究会代表)の著された「障害のある子どもに学ぶお母さんたち」と言う書籍の中の一編です。詩歌を書かれた方は体躯のがっちりした青年です。私も何度かお会いしましたが丁寧な言葉遣いで挨拶もきちんとされ、半日の講義にもきちんと対応される方です。
従って、この青年が社会生活への不適応症状でフェードアウトされた方とは思えませんでした。
しかし、彼はアスペルガー症候群と戦ってきた青年でした。
アスペルガー症候群とは、知的には問題ないが、興味、関心やコミュニケーション、パーソナリティーに特異性があり、大人の集団になってから集団になじめず、うつ病や強迫性障害などに陥り、成人生活が無理になる場合が多く、「大人の集団不適応症候群」と呼ばれている症候群です。現実的には、「空気を読めない」、「考えが拘っている」「感情を表現できない」、「多動で落ち着きがない」等の症状があります。以前は、社会不適応人格として一蹴されて来たようですが最近ようやく症候群として医療や教育界で取り上げられるようになって来ました。
知的には問題ないので、この青年も高等学校まではクリアできました。子どもの頃は上記の症状は「個性」として認められるので、卒業はできます。しかし、社会に出、プロとして他人と仕事をするとなるとそうは行きません。彼は、悩み続けて、飯田美枝子先生の元に駆けつけたようです。今は、落ち着いて、福祉関係の事業所で働いています。
説明がくどくなりましたが上記の詩歌はそんな彼が書いた一編です。そして、この一篇に私の思いも重ねられているのです。
「わたしは 十歩がおそいと思っていた。でも、おそくないよと言ってくれる人がいた。」
この行の「階段の一歩」は私の「私の発する一言」と重なります。「歩くのがおそい☛発音不明瞭」と差し替えれば、そっくりです。そして、「おそくないよ!」とおっしゃって下さった方々が私にもたくさんおりました。
伊勢原市文化会館大ホールで開催された男声合唱団「マイスタージンガー」の発表会舞台で「ソロ」を担当させてくださった先生や仲間、その発表会を、わざわざ、聴きに来て下さった舌ガン切除Ope執刀医、東海大学病院口腔外科のDr、作助ウォークで「ガイド」をさせてくださった主催者や仲間、私の話を聞いて下さる「社会福祉関係の方々」や議員さん、近所の方々、そして「ISEHARA・おもてなし隊」で陰になり日向になり支えてくださる隊員の方々です。
その方々のためにも、この詩歌のように、来年も「これからも じぶんのかいだんを 自分の歩数で歩いてゆきたい。」と思っています。
皆さんも無理のない範囲で、一緒に歩いて下さい。
なお、書籍「障害のある子どもに学ぶお母さんたち」はサポートセンターの書棚に、宮崎武雄氏の「相州大山」の書籍と一緒に、「貸し出し本」として、並べられています。また、国会図書館の書棚には既にならんでいますが、来年には、伊勢原市図書館の書棚にも並びます。一度、ページを開いて見てください。
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