2012年4月29日日曜日

権田直助編述「神教歌譜」原本の拝見と解読開始しました。

神教歌譜 表紙
  先日、「おもてなし隊」仲間の西部女史より、権田直助編述の「神教歌譜」を借用できたので、一緒に読みたいが・・・・、というTELがあった。翌日、早速、西部宅に伺い、読んでみたが万葉仮名の読みが直ぐには浮かばない。借用して、ゆっくり、解読に挑戦したい旨告げると、持ち主の、宮崎武雄氏(大山参道土産店、中村屋のご隠居。大山道研究家)に相談してからという事になった。
この本は、宮崎氏の御曾祖母の方が実際使用されたものであると云う。表紙こそボロボロになっているが中はきれいであった。恐らく、直助の指導でつくられた民間教化用の歌本であろう。
  しかし、一寸読んでみて、驚いた。明治14年に出版されているこの本に、句読点が打ってある。句読点に関する本が始めて出版されたのは明治20年で、書いたのは直助である。とすれば、直助が自説に従って、句読点をつけて書いた、初めての著書ではないかとも思える。そう云う意味で、とても史料価値の高い書籍であり、現在に通じる句読点を使った初めての書籍では無いだろうか。
  宮崎氏には、そういう意味で、「是非、デジタル化をしたい」と提案した。
  宮崎氏からOKが出たので、西部宅に、早速頂きにあがり、本日、手にすることができた。
句読点が見えますか?

 権田直助については、評価も様々であろうが、この伊勢原、大山の地から、明治20年、「句読点法」を世に問うた事は、國文学者としての地位を認めざるを得ないだろう。現在の句読点学の第一人者、大類教授は、直助の「句読点法」は句読点学のバイブルであるとまで述懐している。
 しかし、伊勢原でも、誕生地の毛呂山町でも、直助のことを知っている人は少ない。「きちんとした記念碑が建立させれているにも拘わらず・・・」である
 この「神教歌譜」は理論書では無い。「神教歌」の譜面である。仏教の御詠歌を知っている方は、その譜面が少し分るらしいが点と線で指示されている日本古来の譜面である。今は歌っていないらしいが歌を知っている方を探して、記録したいと思い、宮崎氏にその人物を探してもらっている。
 探し当てたら、是非、You Tube にUploadして、皆さんに届けたい。


西部氏宅の常盤マンサク
訪れた西部宅の垣根には、「常盤マンサク」が見事に赤い花を咲かせ ていた。
 
 



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